そろいの食器の中に、一つだけ色や形の違うマグカップが混じることがあります。

わずかな傷やずれは、物を使っていると自然に増えていきます。今日は一客だけ違うマグカップのまわりにある、名前をつけにくい感触を少しだけ追ってみます。

こうした小さなことは、忘れても困りません。それでも、気づいた日の景色を少しだけ細かくしてくれます。

きれいでないから目に留まる

並べたときは目立ちますが、手に取るとその違いが選びやすさになります。

不ぞろいな部分を見つけると、元へ戻したくなります。けれど使い心地に影響しないなら、そのままでも日々は進みます。

一客だけ違うマグカップを誰かへ話すなら、詳しい説明より、最初に目へ入った形や音を一つ伝えるだけで十分です。聞いた側にも、それぞれの似た場面を思い出す余白が残ります。

名前をつけにくい好みや癖も、暮らしの中では案外よく働いています。理由をきれいに説明できなくても、その選び方はなくなりません。

使えるなら急いで直さなくてよい

今日はいつもと違う一客を選び、飲みものとの組み合わせを眺めてみます。

直すなら、見た目を新品へ戻すより、引っかかる、外れやすいといった困る部分だけで十分です。

答えを一つに決めなくても、見方が少し増えれば十分です。次に同じことが起きたとき、前より気楽に受け取れるかもしれません。

困る部分だけを手当てする

今日は一度手に取り、まだ使えることを確かめて元の場所へ戻しましょう。

役に立つ結論へ急がず、気になったことを気になったまま眺める日があってもよさそうです。

今日はそのことを覚えていなくてもかまいません。また目に留まった日に、続きを少し考えれば十分です。