出かける直前、右と左で靴下の色が少し違うことに気づきます。紺と黒のような、よく見なければわからない違いです。

履き替える時間はあります。それでも靴を履けば見えないし、このままでいいかと思う朝があります。

片方だけの靴下はいつも残る

洗濯物をたたむと、組になる相手が見つからない靴下が出てきます。洗濯機の裏や別の日のかごにいるのかもしれません。

しばらく待てば戻ってくることもあるので、片方だけを引き出しの端に置きます。そこには似た境遇の靴下が少しずつ集まります。

二つで一組のものは、一つ足りないだけで急に扱いが難しくなります。

そろっていないのは自分がいちばん気づく

違う靴下で外へ出ると、歩きながら何度か足元が気になります。けれど、まわりの人はほとんど見ていません。

自分が気にしているほど、他人には大きな出来事ではない。そのことを、靴の中の小さな違いが教えてくれます。

完璧にそろえられなかった日も、電車は来て、用事は進み、帰るころには忘れています。

たまには違う組み合わせもできる

厚さや長さが同じなら、色が違っても履き心地には困りません。似た柄を合わせると、最初からそう選んだようにも見えます。

もちろん、そろった一足が落ち着く日もあります。ただ、片方が見つかるまで朝を止めなくてもよさそうです。

次に一つだけ残ったら、捨てる前に隣の一足と並べてみましょう。意外と気の合う相手がいるかもしれません。