店の棚で、いつも見ているお菓子の包みが違う色になっています。花や雪、祭りの絵が小さく描かれ、季節限定と書かれています。
中身はいつもと同じかもしれません。それでも、少しだけ手に取って眺めたくなります。
暦より先に棚が季節を知らせる
まだ暑い日に秋の色が並び、寒さが残るころに春の絵柄が現れます。店の棚は、外の景色より少し早く次の季節へ進みます。
早すぎると思いながら見ているうちに、空気も少しずつ変わります。包みは時間を正確に示しませんが、そろそろだと気づくきっかけになります。
毎年似た色を見て、去年もこの棚で季節を知ったと思うことがあります。
同じ味でも選ぶ気分が変わる
普段なら通り過ぎるものでも、限定の包みだと今日は買おうかなと思えます。特別な味ではなく、持ち帰る場面が少し新しく見えるからです。
家で開ければ、味は知っている安心したものです。新しさといつも通りが、一つの袋に入っています。
大きな行事をしなくても、日用品の色が変わるだけで季節に参加できます。
包みは短いあいだだけ残る
食べ終えれば、たいていの包装は捨てます。きれいだからと取っておいても、全部を残す場所はありません。
写真に撮るほどでもないなら、開ける前に一度よく見るだけでも十分です。その一瞬だけ、今の季節を意識できます。
次に限定の包みを見つけたら、中身ではなく色を一つ覚えてみましょう。あとで同じ色を外の景色に見つけるかもしれません。